静寂の湖畔。朝日が水面にきらめき、かすかな風が葦の葉をそよがせる。古びたお墓の石を削って作った素朴な錘が、糸先に光る。
老いた爺ちゃんの顔が、湖面を映すように静かに佇む。何度か投げても、魚信はなし。ただ、水面の波紋だけが静かに広がる。諦めかけたその時、竿先に重みが。
「おっと!」
釣り人は息を呑む。竿がしなり、水中に潜む巨大な影。懸命に巻き上げる。
水面に姿を現したのは、巨大な鯉?黄金色の鱗が朝日を浴びて輝き、力強い生命感に満ち溢れている。
釣り人は、その魚に目を細める。まるで、長い年月をかけて磨かれたお墓の石のように、重厚で、味わい深い。
「今日は、お前と出会えたか。」
釣人は、静かに呟く。その言葉には、長い歳月と、自然への敬意、そして、生命の輝きに対する感謝が込められていた。
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【釣りスギ四平】
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